シフト・アシスト研究所

理念浸透研修の実例 [導入実例]

東京に本社を置き、広島県福山市に工場を持つM社は現在、「理念型企業風土」構築に向けて改革を推進中です。

理念型企業風土とは、「志」と「社員の人格的自立」をベースにした経営で、「儲かればよい」「社員は歯車でよい」という考えとは対極に位置する企業風土です。利益ではなく、「大義」のための会社、各社員の人間力に基づく会社、つまり言うなれば、「徳のある会社」です。

私は、M社の次代を担う若い取締役の方とご縁があって出会い、改革のためのお手伝いをさせて頂いております。

これまでに三回、集合研修をさせて頂きました。

研修はまず、私のサラリーマン時代の失敗談から入ります。以前の私は、「上司がアホだから、良い仕事ができないんだ!」「会社の方針がはっきりしていないから業績が悪化するんだ!」などと、自分でできることを棚に上げて、他人の批判ばかりしている依存人格でした。
そして私には、「志」がありませんでした。志とは、働く目的、人生の目的、つまり「何のための人生でありたいか」という問いかけに対する答えです。
不平不満の塊だった私の人生は、師と出会い、志を確立し、「人の批判をせずに自分でできることを行なう」こと、つまり「自立人格」に脱皮することによって、希望に満ちた人生に変わりました。

研修では、こうした私の体験談を基にした講義の後、受講者のみなさんに「何のための仕事でありたいか」という問いかけに対する答を書き出してもらい、グループ内で各人の意見をまとめて発表してもらいました。
もちろん、「生活のため」「家を建てるため」「老後のため」という答えも出てきますが、「人々の健康に奉仕したい」「明るく協力し合える職場を作りたい」「自己を磨き高めたい」といった志と言えるものも出てきました。

そして最後に、その志を実現するためにできる小さな取り組みを受講者に書いてもらい、一人ずつ決意表明として発表してもらいました。
志は高く掲げるべきですが、そのための実践は、足下の小さなことから、つまりトイレ掃除やゴミ拾いなどから、というのが私の持論です。

受講者からは、「元気な挨拶をする」「ゴミが落ちていたら拾う」「靴を揃える」「タバコのポイ捨てはしない」などの力強い決意表明がありました。特に、ヘビースモーカーの方がポイ捨てをしないと言ってくれたことについては、「当たり前のことを当たり前にする」第一歩として、嬉しく思いました。

後日、前述の取締役から届いた御ハガキには、「(研修後)靴を揃えている配送のスタッフ、いつもの月初めに感じられない明るい雰囲気、そして失礼します≠フ挨拶が元気良かった新入社員。変化の芽です!」と書かれていました。

私自身、掃除やゴミ拾い、ハガキなどの小さなことから人生が変わってきたように、会社も小さなことから変わります。
M社の改革はまだ始まったばかりです。これからもお手伝いを続け、理念型企業への発展を見守っていきたいと思います。


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プロフィール

小早 祥一郎

シフト・アシスト研究所

所長

小早 祥一郎

1968年、神戸生まれ。
 小中学校の3年間をインドネシアで過ごす。日本の「常識」が必ずしも世界の常識ではないことを学び、常に本質を問い求める性格が形作られる。
 1991年早稲田大学第一文学部卒業後、日産自動車(株)に入社。人事部門で、労務管理や社員教育、福利厚生などを担当。企業年金制度改革プロジェクトのリーダーとして、大幅な債務削減に成功する。環境問題対策部署においては、自動車メーカー初となる全国ディーラー網への環境マネジメントシステムの導入を一人で担当し、社内の環境意識の高まりのキッカケを作る。
 一方、独学で英語をマスターし、英検1級を取得。海外の自動車ディーラーに廃車適正処理を行うよう、呼びかけるなど、業務にも大いに活かす。
 2003年、最年少課長への昇進を目前にして日産を退社。「より人間らしい生き方」を求めての旅の途中で師に出会い、「志ある生き方」の薫陶を受ける。
 その後2年間、師の下で問題解決学、情報統合技術、和道、脳力開発、リーダーシップ、経営管理などを学び、世界に数人しかいない問題解決インストラクターの資格を取得。
 2005年、「志ある人材の輩出」を目的にシフト・アシスト研究所を設立し、各地で研修や個別相談を行っている。

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